遺言執行者の仕事と義務、報酬

遺言書は、自分の死後、家族や親しい方に対してどのようにしてほしいかを書き残すものです。

自分の意思を書き残すことで、その意思を自分の死後に託すことが出来ます。

ですが、遺言書に書いた内容は誰が実現するのでしょうか?

実は、遺言書に書いたことを実行してくれる遺言執行者を遺言書で指定することが出来ます。

このページでは、遺言執行者の権利や義務、遺言執行者の指定についてまとめました。

 

遺言執行者とは?

遺言者の死後、遺言内容を実現するために権利や義務が付与された者をいいます。

遺言内容の実現は本来、相続人が行います。

相続人が複数いる場合、共同で行うことになります。

この場合、意見が合わなかったり、協力的でなかったりなどで、遺言内容の実現はなかなか進まないことが多いです。

ここで登場するのが遺言執行者。

あらかじめ遺言書によって、遺言執行者を指定しておくと、遺言内容の実現は遺言執行者が行うことになるので、相続人同士の意見の不一致や非協力がなく、スムーズに遺言内容の実現が行えます。

 

遺言執行者以外の方が財産を処分した場合

遺言執行者がいるとき、相続財産の処分その他遺言の執行を妨げるべき行為をすることができません。

例えば、遺言執行者以外の方が遺言書を無視して法定相続分に従って相続財産を受け取った場合などは、無効となります。

 

遺言執行者の仕事

遺言の内容を実現するため、相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有します。

では、遺言執行者は具体的に何をするのでしょうか?

 

財産目録の作成

遅滞なく、財産目録を作成して、相続人に交付します。

本来、財産目録は法律で定められたものではありません。

ですが、遺言執行者があるときは、遺言執行者が作成する義務が生じます。

 

遺贈の履行

遺言執行者があるとき、遺贈の履行は、遺言執行者のみが行うことができます。

このとき、遺贈を受ける方と遺言執行者の間で遺言内容の実現が行われます。

例えば、不動産が遺贈された場合、所有権移転登記は遺言執行者と受遺者の共同申請で行われます。

 

登記、登録その他の対抗要件を備えるための行為

相続による権利の承継は、遺産の分割によるものかどうかにかかわらず、法定相続分を超える部分については、登記、登録その他の対抗要件を備えなければ、第三者に対抗することができません。

例えば、遺産が1000万の家あり、相続人は妻と子の二人。

遺言書で妻にその家の7割、子に3割で分けるとしました。

このとき、妻は1000万の7割の700万円分相続します。

ここで、妻の法定相続分は500万なので、これを超える200万については登記をしなければ、ほかの誰かに権利を主張することができなくなるのです。

 

仮に、子が借金をしていて、債権者のCが子の法定相続分500万分を差し押さえてしまった場合、200万は私のものだから返してと言うことが難しくなります。

 

預貯金の払戻しの請求、預貯金契約の解約の申入れ

銀行に1000万預金している場合、遺言者の死後、口座が凍結されます。

つまり、引き出しが出来なくなります。

この場合、1000万の預金をどうするかを決めてから(遺産分割協議)でないと、払い戻しがされないことになります。

葬儀費用や各種支払いで必要であるときは仮払い制度を利用出来ますが、金額に上限があります。

遺言執行者がいる場合は、預貯金の払い戻しが遺言執行者に認められているので、払い戻しと分配がスムーズに行われます。

それと同時に、預貯金債権の全部が特定財産承継遺言の目的になっている必要があります。

特定財産承継遺言とは、共同相続人のうちの特定の相続人に対し、特定の遺産を相続させることをいいます。

 

遺言執行者の義務

遺言執行者には、遺言内容を実現するために様々な権利がありますが、義務もあります。

 

通知義務

遺言執行者に就任したとき、遅滞なく、遺言の内容を相続人に通知しなければなりません。

 

善管注意義務

善良な管理者の注意をもって、遺言執行を処理する義務を負います。

自己の財産におけるのと同一の注意よりも高い注意が必要になります。

 

報告義務

遺言執行の処理の状況を報告し、遺言執行が終了した後は、遅滞なくその経過及び結果を報告します。

 

受け取り物の引き渡し義務

遺言執行を処理するに当たって受け取った金銭その他の物を、相続人などに引き渡さなければなりません。

遺言執行のよって得た金銭なども、同様です。

また、相続人などのために自己の名で取得した権利も相続人などに移転します。

 

遺言執行者の金銭の消費についての責任

相続人などに引き渡すべき金額またはその利益のために用いるべき金額を、自分のために消費したときは、その消費した日以後の利息を支払わなければなりません。

この場合、損害があるときは、その賠償の責任を負います。

 

遺言執行者の報酬

遺言書に遺言執行者の報酬を定めることができます。

もし、遺言書に記載がない場合は、家庭裁判所への申し立てにより、相続財産の状況その他の事情によって遺言執行者の報酬を定めることができます。

報酬の相場は、最低でも30万円あたり。

遺産総額によって、その額の1%などが相場のようです。

 

遺言執行にかかった費用

遺言執行を処理するのに必要と認められる費用を支出したときは、相続人などに対し、その費用及び支出の日以後におけるその利息の償還を請求することができます。

 

遺言執行者の資格

未成年者及び破産者は、遺言執行者となることができません。

それ以外は基本自由です。

ですが、遺言内容を実現するという、遺言者の意思を代理する観点から、相続人の方から離れ、中立的立場の方を選任するのがよろしいかと思われます。

また、相続には法律が関わってくるので、出来るなら法律に関わる専門家に任せるのがおススメです。

 

遺言執行者を指定しておいた方がいい理由

既に出ているものもありますが、最後にまとめてみました。

  • 相続人同士の意見の不一致や非協力がなく、スムーズに遺言内容の実現できる
  • 相続人などが、相続財産の処分その他遺言の執行を妨げるべき行為をすることができない
  • 財産目録を作成してくれるので、相続人の間で遺産がどれだけあるかなどで揉めない
  • 遺贈がある場合、遺言執行者と受遺者の共同申請で登記手続きをするのでスムーズ
  • 預貯金の払い戻しが遺言執行者に認められているので、払い戻しと分配がスムーズに行われる

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

遺言執行者を指定していない場合、相続人が協力して遺言内容を実現しなければならないので、その過程で争いが起こる可能性が高まります。

 

遺言執行者を指定しておくと、遺言内容の実現がスムーズになります。

遺言執行者は、様々な義務を伴うので、遺言でいきなり指定する前に、依頼しておくことが良いでしょう。

 

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